簿記試験に合格後、転職を考えている場合も多いのではないでしょうか。今回は、特化型転職エージェント「MS-Japan」についてです。実際に利用しましたが、とても優れたサービスでしたので、ご紹介したいと思います。
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転職エージェント:MS-Japanとは?
MS-Japanは、1990年に設立され、2017年には東証一部に上場した転職エージェントです。30年の歴史があり、手堅いサービスとして信頼性の高さで知られています。
転職エージェント業界では中堅という位置づけですが、管理部門業界では非常に大きな転職エージェントです。楽天リサーチ㈱の「2017年 人材紹介企業のブランドに関する調査」では、管理部門・有資格者における利用実績No.1を獲得しています。
また、会計士・税理士・USCPA・弁護士については、年間で3,000人以上が登録しており、信頼性が高いことで知られています。実際に利用して転職活動を行いましたが、終始、堅実なサービスでした。
特に、強引な求人紹介などが一切なく、転職者のニーズにマッチした求人だけを紹介するという姿勢が印象的でした。
場所
MS-Japanは、東京本社・横浜・大阪・名古屋の4つに拠点を置いています。(海外では、香港支社もあります。)都心から離れている場所にお住まいの方には、やや不便ですね。
ちなみに、東京本社の場所は、JR飯田橋駅から徒歩2分の場所にあります。駅からは近いのですが、小道に入るので少し分かりづらいです。
求人のターゲット
MS-Japanは、管理部門に特化した求人を多く保有しています。具体的には、大企業(経理・財務・経営企画・法務)、監査法人、会計事務所、ベンチャーキャピタルとの強いネットワークを有しており、これらの求人を数多く保有しています。
ターゲットは、公認会計士・税理士・弁護士・経理マン等のスペシャリストに特化しています。また、本社・支社が関東・関西・東海にあることから、これら三大都市での求人が非常に多いです。
保有する求人の年齢層は、20代のスタッフ層、30代のシニアスタッフ層、40代のマネージャー層までと、非常に幅広いです。
Ms-Japanの特徴

転職エージェントによって、それぞれ強み・弱みがあります。そのため、異なる強みを持ったエージェントに幾つか登録しておくと、効率的に転職活動を進めることができます。
MS-Japanの強みは、次の2点です。
- 管理部門の求人に強い(網羅・精通)
- 各担当者のサービスが堅実(ていねい)
管理部門の求人に強い
MS-Japanを利用する最大のメリットは、管理部門に強い事です。業界No.1を獲得しているだけあって、管理部門での求人の案件数は延べ45,000社を超えています。
転職した際は、10社以上の転職エージェントに登録し、活動していました。エージェント間で求人が被る事がよくあったのですが、「事業会社・会計事務所」に限定して言えば、MS-Japanでほぼ網羅できていると感じました。
担当者対応が充実
MS-Japanでは、ワンフェイス型の運用をしています。
ワンフェイス型とは
1人の担当コンサルタントが、企業側・転職者側の双方を受け持ち、サービス提供するスタイルです。そのため、転職者の希望職種に精通した担当コンサルタントをマッチングでき、その後の求人案内も精度の高い情報が提供されます。
なお、近年ではワンフェイス型の転職エージェントは減っており、ワンフェイス型へのこだわりが伺えます。
ツーフェイス型とは
企業側の営業者と、転職者側の担当者を、それぞれ分けて運用するスタイルです。それぞれ担当者ごとに業務を特化できるため、担当者ごとの負担が減らせる、というメリットがあります。
MS-Japanではワンフェイス型を採用しているため、面談の際にも、担当者にその場で求人票の詳細をヒアリングできる、という点が大きなメリットですね。
MS-Japan利用時の流れ

MS-Japan利用時の流れは、次のようになります。
1.登録
2.面談
3.求人の紹介
4.求人の応募
5.企業と面接
6.内定
7.承諾→入社
① MS-Japanに登録
初めに、MS-JapanのWebサイト から、登録作業をします。
登録作業は、約10分で完了します。
- 仮登録(かんたんな個人情報の入力):3分
- 確認メールの受領経歴等、細かなプロフィール入力:7分
② エージェントと面談
転職活動において一番大切なのが面談です。
メールの文章だけでは伝えづらい表現を伝える事のできる貴重な機会となる他、自分でも気付かない自身の価値観を見出してもらうチャンスです。第三者から見て自分には何が合っているのか、といった客観的アドバイスを、転職のプロから受けることができるので、面談はマストと言っても過言ではありません。
面談の時間と場所
面談は、MS-Japanのオフィス(上述)の会議室で行われます。基本的に1~1.5時間程度とのことです。実際には時間がかかり、18時から始めて終わったのが20時半でした。遅くまで対応してもらえるので助かります。
面談時の担当者
事前に登録した内容に基づき、担当者がつきます。この時点での担当者が、今後の転職活動を最後までサポートする担当者になります。
僕についたのは、キャリア15年のベテランコンサルタントの方でした。なお、後々の事を考えると、担当者とは仲良くなっておく事をオススメします。それによって、企業の裏情報等を聞けたりする事があります。
面談の内容
面談では、まず次のような内容をヒアリングされます。事前に準備しておくと、当日の面談がスムーズです。
- 今までの経験(クライアントの業種や、関与年数など)
- 重視する要素(年収・やりがい・ワークライフバランスなど)
- 転職したい業種(事業会社・コンサル・IPOなど)
- 事前に入手した求人のうち、興味のある求人
ちなみに僕が転職した際は、初めての転職だったこともあり、「何を重視したいのか」「どのような業種があるのか」といった基本が分かっていませんでした。そのような方は、そのまま素直に、担当コンサルタントに聞いてしまいましょう。
コンサルタントはプロなので、その場ですぐに教えてもらい、一緒に考えてもらえます。ここでの面談の内容を受け、よりマッチした求人をもらう事ができます。
③ 求人の紹介
面談時において、20件程度の求人が紹介されます。あまり職種を絞らない場合、100~200の求人を入手する事もあります。また、面談後においても毎日のようにメールで求人が届きます。
具体的に求人を眺めてみる事で、それぞれの違いが浮かび上がります。面談時に良い面談ができていると、求人のマッチング率も高まります。上述したように、ここでのマッチング率の高さが、MS-Japanの良い点の1つです。
④ 求人への応募
求人への応募は、かんたんです。担当コンサルタント(または求人をメールでくれた人)に対して、メールで応募の旨を伝えましょう。
その際、MS-JAPANの用意する共通のテンプレート(応募ファイル)に、ご自身の経歴や自己PRを記入しましょう。経歴は求人ごとに変わらないと思いますので、コピペで対応できます。自己PR部分のみ編集して応募すると、効率的です。
⑤企業と面接
事前に、担当コンサルタントからアドバイスを受ける事ができます。面接後は、担当コンサルタントから電話があり、面接の内容を伝え、今後の面接対策に繋げます。
⑥内定
内定は、早ければ翌日に出ます。内定の旨はメール・電話で来ます。
その際、転職者に対する「評価」を伝える企業もありますので、どのような点を期待されているのか、知ることができます。なお30代までであれば、面接の通過率もほぼ100%です。
⑦内定承諾→転職
内定を承諾する前に、年収やその他諸条件の交渉を行いましょう。もちろん、企業と直接交渉するのではなく、この際もMS-Japan経由で伝えるとスムーズです。
MS-Japanを利用して感じたメリット

MS-Japanは、転職に慣れていない方には、おすすめしたい転職エージェントです。MS-Japanは特化型エージェントの中では歴史のある企業であり、ベテランのコンサルタントが非常に多いです。
そのため、面談時に何を聞いても、簡潔な回答が貰えます。例えば、こんな感じです。
Q.どのような観点で、転職先を探せば良い?
A.大きく「時間」「お金」「やりがい」「人間関係」という4つの軸があり、どれを重視するかを考えてください。
どうですか? シンプルな回答なのに、非常に分かりやすいですよね。
逆に、これ以上軸を増やしてしまうと、1つ1つの分析が薄れてしまい、転職先とアンマッチが起こる可能性が高まります。
その他にも、転職を成功させるために非常に役立つ情報が沢山聞けました。こんな感じで、MS-Japanは特に転職活動に不慣れな方におすすめです。
もちろん、管理部門に強く、対応が堅実である事も良い点です。また、MS-Japanを利用した人からの評判・口コミ評価も、非常に高いですね。
Ms-Japanのデメリット

ベテランコンサルタントであるが故に、回答がやや機械的では?と感じました。例えば、「自分がやりがいに感じている事は何?」という質問に対して、うまく言葉にできない事ってありますよね。
その場合、ニュアンスで頑張って伝えるのですが、あまり深く意図を汲み取ってもらえない事がありました。結果的にあまり気にする必要のないことでしたが、質問した時点で回答してもらえると、更に良かったなと。知識量は凄いので、最後まで安心感はありました。
MS-Japan:おすすめの活用法

正直、転職エージェントは数が多すぎです。登録してむしろ無駄足を踏んだ、というエージェントもありました。
最後までご覧いただきありがとうございました。