NTTドコモはKDDIなどと並んで日本トップの通信業者。今回は高配当株としても有名なNTTドコモの分析を進めてまいります。
KDDIは以下の記事にて考察しておりますので、宜しければご参照くださいませ。

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NTTドコモ(9437)はどんな会社なの?
NTTドコモは、言わずと知れた携帯通信事業会社の最大手です。携帯電話、衛星通信、無線LANサービスなどを提供する他、携帯電話関連機器などの販売も手掛けていて、日本で知らない人はいないほど知名度の高い会社ですね。
携帯電話の契約数は日本国内で第1位であり,45.3%(2018年)を占めています。ライバルの追い上げが厳しく、格安携帯が台頭する携帯事業でこのシェアを保っているのは、経営がうまく行っていると言えるでしょう。
もともとNTTドコモは、NTTの事業の一部でしたが1998年に独立。今ではNTTグループの稼ぎ頭で、時価総額はNTT本社を上回っていますね。
NTTグループの売上高は10兆円を超え,日本最大の通信事業グループ。国内通信インフラを実質的に独占していることもあり、他の企業よりも優位に5Gへの転換を進められる可能性が高いです。
今回は、そんな携帯通信事業の最大手であるNTTドコモを取り上げます。
NTTドコモの株価の状況は?
では早速ですがの株価データ(2019年12月19日現在)を見て行きましょう。
- 株 価: 3065円
- P E R : 17.4倍(予想)
- P B R : 1.84倍(実績)
- R O E : 10.60%(予想)
- 配当利回り:3.91%
株価の指標に関しては、パッと見た感じ”結構良いな”というのが率直な感想。
配当利回りは3.91%とかなり低くて、日本株の中では平均よりもかなり高いですね。通信株は景気動向にかかわらず収益が安定していることもあり、高配当と言うこと。
PERの目安は13~15倍ぐらいですから17.4倍というのは若干割高な水準です。ただ他の携帯通信メーカーのPERと比較してみると、
- KDDI:12.2倍
- ソフトバンク:14.1倍
となっていて、NTTドコモのPERは同業と比べると高い水準と言えそうです。
5Gの本命銘柄として投資家からの人気が高い分、競合の2社よりもPERが割高と言ったところなのでしょう。
NTTドコモの配当実績は?
続いて配当実績を見ていきますね。以下がNTTドコモの配当金の実績です。

出典:NTTドコモ HPより
完全に右肩上がりの上昇!エクセレントですね。
2013年以降6年連続で増配される見込み。実はNTTドコモは1998年に上場して以降、一度も減配していないんです。
1株あたりの配当金は、
・2013年→60円
・2018年→110円
となっていて5年で2倍近くにまで増配しています。高い配当利回りも考えると、十分すぎるパフォーマンスと言えるでしょう。
過去5年の配当性向の実績をみると42%〜59%。2019年度の予想は68.6%ですから、ちょっと余力がなくなりつつありますね。
NTTドコモの配当方針を見ると、
事業の成長・拡大により企業価値を高めつつ、株主の皆さまへ利益還元していくことを経営の重要課題の一つと位置付けています。配当については、連結ベースの業績、財務状況及び配当性向に配意しながら、安定性・継続性を考慮し行っていきます。
としていて、安定性・継続性を考慮するということで、前年の配当金も踏まえ判断すると言うことなのでしょう。
配当性向に余裕はないものの、過去の実績や通信事業という収益が安定した事業であること考えると減配される可能性は低いのではないかと考えます。
NTTドコモの株主優待は?
1998年の上場以来、減配したことのないNTTドコモ。株主優待はどうなっているのでしょうか?
やはり自社サービスや商品の優待が改悪されるリスクが少なくて良いですよね。
残念ながらNTTドコモは株主優待を実施していません。自分が単元株でドコモではなくKDDIを保有しているのは、これが理由です。
通信や携帯料金の割引サービスやKDDIのようにカタログギフトを優待として採用すれば、さらにドコモ株の人気は上がると思うのですが…。
株主への利益還元は配当を中心に行うということなのでしょう。残念です…。
NTTドコモの株価の推移(チャート)は?10年&短期チャート
続いてチャートを確認していきましょう。携帯通信事業の最大手NTTドコモ。これまでの株価推移はどうなっているのでしょうか?
ここでは過去10年の長期チャートと短期チャートを見ていきます。
NTTドコモの長期チャート
以下は過去10年のチャートです。
長期的に株価は右肩上がりのように見えますが、2016年以降は2500円から3000円あたりのレンジで推移していますね。
2013年ごろまで1200円程度だった株価が、アベノミクスもあり2015年半ばごろに2600円を超える水準まで上昇。2年半程度で株価3倍程度ですから高配当の通信株ということを考えるとかなりのパフォーマンス。
その後株価は一旦2000円程度まで下落しますが、2017年にかけて再び上昇。しかし、その後の株価の上昇は停滞していますね。
NTTドコモの短期チャート
以下がNTTドコモ年初来チャートです。短期的には綺麗な上昇傾向で、2018年9月に付けた過去最高値3095円を更新する勢いです。

2019年3月に政府から「携帯料金は4割引き下げることができる」圧力があったため、株価が急落しましたが、結果的には絶好の買い場でしたね。
・ 4月11日:2257円
・12月19日:3065円
となっていて8ヶ月程度で35%以上の上昇。
特に10月からサービス開始予定だった楽天の携帯事業が、来年以降に延期されたことから上昇ペースが早くなっていますね。
チャート的には、25日移動平均線をサポートラインとして教科書通りに上昇しています。11月に1度跳ね返されてますが、過去最高値である3095円をブレイクすることができるかどうかですね。
次にNTTドコモの業績を見ていきます。
NTTドコモの業績は?
続いてNTTドコモの業績を見ていきます。
以下が過去5年の売上高、経常利益、純利益の推移(単位:十億円)。売り上げは4兆円を超えている巨大通信事業会社ですね。


2018年度は純利益が減益となっているものの、売上高、利益共に上昇基調といえますね。
こうして見ると、営業利益が1兆円の大台を超えて売上高に占める利益率が20%を超えていてしっかり稼いでいることがわかります。
格安スマホの台頭や楽天の携帯事業参入もあり、今後の携帯事業は苦しくなることが予想される中、他の事業がしっかり伸びているんですよね。
以下がdポイント事業などの営業利益で昨年度に比べて11%伸びるなど順調。

やはり通信事業は景気の動向に大きく左右されないというのが強みです。2015年のチャイナショックや2018年以降の米中貿易摩擦の影響をほとんど受けていないです。
株価が過去最高値圏のNTTドコモ。株は買い時?
通信事業最大手で景気動向に業績が影響を受けずらいNTTドコモ。株は買い時でしょうか?
結論からいうと、NTTドコモは長期投資の観点から購入を検討しても良いと思います。すいません、今回も全く自分の好みです。
理由を端的に言えば、
・通信事業最大手。業績は景気動向に影響を受けず安定
・5Gへの期待
・dポイントなどの通信以外の事業が好調
・格安スマホや楽天の新規通信事業の失速
ということですね。もはやインカム目的の投資先として欠くことのできない大本命銘柄と言えるでしょう。とにかく株価や業績が安定していますね。
通信インフラ事業は海外展開できないこともあり成長性に不安がありましたが、2020年から本格普及する5Gを考えると将来的な成長期待も十分と言えるでしょう。
特にNTTドコモや親会社であるNTTと共に国内の5G通信インフラの大部分を押さえることになり、競合他社に比べて優位性が高いです。
また格安携帯が楽天の失速もNTTドコモには追い風ですね。引き続き、NTTドコモ、KDDI、3社の寡占が続きそうです。
株価は過去最高値圏で推移していて手が出しづらいですが、インカム目的の長期投資であれば躊躇せず購入を検討しても問題ないと考えます。
「NTTドコモの株価」まとめ
今回はNTTドコモの株価分析ということで、株価の推移(チャート)、配当実績や株主優待、今後の株は買いかなどについて述べてきました。
携帯通信事業最大手のNTTドコモ。株価の推移、配当金の増配、業績、どれをとっても問題のない超優良銘柄。改めて今回株価を分析してみて、素晴らしさを実感しています。
強いて懸念材料を上げるとすれば、
・政府の理不尽な値下げ圧力
・楽天の携帯事業
ということですかね。しかし、携帯通信以外の事業も好調ということもあり、大きく業績を悪化させたり、大幅に減配したりというのは考えずらいですね。株価高騰で、ちょっと手が出しずらいですが、インカム目的で長期投資する大本命銘柄といえます。
なお、株式投資では、ある程度の資金が必要です。ただ、少額でも投資する良い方法があります。
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